ca. チルカ circa の略。約、およそ。メトロノームの速度記号で、 = ca.60または、 = 60 ca. のように記す。
cabaca カバサ (ラテン・パーカッションの一類) ブラジル音楽の民族楽器。ボサノバには欠かせない楽器で、乾燥ひょうたんと数珠を摩擦させてリズムを刻む。= cabaza;
cabaca カバカ 原型楽器はカバサ。
cabaletta カバレッタ オペラ中の短い歌。ヴェルディのオペラではアリアや2重唱の終わりの速い同一リズムの部分をいう。
cadence ケーデンス @終止、終止形。A音の律動的な流れ、調子。
cadence カダンス ダンス音楽の一種。ズーク(zouk)が流行る前、フランス語圏のマルチニーク島(カリブ)から興る。コンパ(compas)、レゲエ、ディスコの影響を受ける。
cadenza カデンツァ cadence(英ケーデンス)、cadence(仏カダーンス)、cadenz(カデンツ); @コンチェルトのカデンツァ、第1楽章および終楽章の終止前に無伴奏の挿入される演奏困難な部分。A終止形。
cafe-concert カフェ・コンセール 19Cの半ば、パリのカフェ・シャンタン(シャンソンを聞かせるカフェ)が、発達してステージまで備えたものになったホール。
caisse ケイス 小太鼓。《参》grosse caisse 大太鼓。
caisse claire ケイス・クレール 小太鼓。[略 c.cl. /c.claire]
cajun ケイジュン ルイジアナ州のフランス系住民の特徴的にシンコペーションのリズムをもつダンス音楽。スチールギター、ヴァイオリン、アコーディオン、ボーカルで編成される。
cakewalk ケークウォーク 2拍子の南米の黒人間から起こり、後にヨーロッパで流行した社交ダンスの一つ。タンゴに似たリズムをもつ。ドビュッシー作曲ピアノ曲「子どもの領分」は有名。
calamus カラムス 中世期の(ダブル)リード楽器の総称。今日のリード楽器の元祖。チャルメラもこの一種。
calando カランド 次第に消えゆくように、後ろへ音を残すように。[略 cal.]= morendo、Aperdendosi、mancando;
calcando カルカンド 次第に速度を速めて。= accelerando;
caldamente カルダメンテ 熱気をもって。
callion カリヨン 教会の塔に吊り下げられた組鐘。鍵盤または時計仕掛けの装置によって鐘が鳴る。
calliope カリオーペ ギリシャの音楽の神、オルガンの音栓名。
calmando カルマンド 穏やかに、静かに。
calmato カルマート = calmando;
calme キャルム @穏やかに、静かに。= tranquille(仏トランキル); A静けさ。avec calme 静かに。
calore カローレ 情熱、温かさ、夢中。
caloroso カロローソ 心を込めて、熱のこもった。= appassionato;
calypso 西 カリプソ 西インド諸島トリニダードに伝わるフォーク・ミュージック。アイロニックな内容を歌詞に織り込んだ面白さをもつ。ソカ(soca)は、現代的なカリプソ。
cambiata カンビアータ @移調。A逸音。(例えば、H→Cと進行する場合に3度上のD音を経由する);
cambio カンビオ (複数の曲目の)アレンジ。
camera カメラ 部屋、室内。orchestra da camera 室内合奏団。musica da camera 室内楽。
cameristica da camera カメリイチカ・ダ・カメラ 室内楽的。
camminando ノカンミナンド 歩くような速さで。(andante よりも速い);
campana カンパーナ @吊り鐘。come una campana 鐘のように。A金管楽器のベル。Bシンバル中央部のドーム部分。
campanacci カンパーナッチ カウベル。[略 cpc.]
campanella(i) カンパネラ(リ) 小さな鐘。グロッケンシュピール。[略 camp.camlli.]
campanelle ガパネッレ チューブラー・ベル。
cancan カンカン フレンチ・カンカン。19C中頃、パリの劇場ムーラン・ルージュ(赤い風車)を中心に流行したショー・ダンス。オッフェンバック作曲喜歌劇「天国と地獄(地獄のオルフェウス)」「パリの賑わい(パリの生活)」で採り入れられた。
cancion 西 カンシオン スペイン語の歌、歌曲。cancion bolero;
cancrizant ヘカンクリザット 逆行。前後から歌い出しても和音となるカノン。
cane ケイン (オーボエやアァゴットのリードの材料となる) 葦の茎。ケーン。
canon カノン =kanon(独)、canone(伊); ギリシャ語で〈規則〉の意。厳格な模倣による対位法的楽曲、形式は多種多様。
cantabile カンタービレ 歌うように。andante cantabile ゆったりと表情豊かに歌うようなアンダンテ。
cantando カンタンド 表情豊かに。歌うように= cantabile、singend(独); mit ausdruck 表情豊かに、表情を込めて。
cantata カンタータ イタリア語の cantare(カンターレ歌う)が語源、バッハによって確立された宗教的カンタータ(独唱部、二重唱部、合唱部から成る大規模な叙情的声楽曲で器楽伴奏を有する)や宗教的でない題材による世俗的カンタータに大別できる。オラトリオ、歌劇は叙事的、劇的なのに対してカンタータは叙情的。
cante jondo 西 カンテ・ホンド フラメンコとほぼ同義で〈深い味をもつ歌〉の意。
cantino カンティーノ ヴァイオリンのE線。= Sangsaite;
cantique キャンティーク 讃美歌、聖歌。
canto カント 歌、歌声、楽器の調べ。声楽、歌曲。col canto(ピアノ伴奏或いはオペラで)〈旋律の表情に合わせて伴奏する〉の意。bel canto ベルカント唱法。
canto funebre カント・フネブレ 葬送歌。
canto gregoriano カント・グレゴリアーノ グレゴリア聖歌。
canzone カンツォーネ (イタリアの)ポピュラー・ソング、民謡、歌謡(曲)。伝統的カンツォーネの主流は、ナポリ民謡であったが、サン・レモ音楽祭の優勝曲「ヴォラーレ」(1958年)が大流行してから世界的にポピラー化した。una canzone napoletana ナポリ民謡。
caoutchouc キャウトシュ ゴム。=rubber;
capo カーポ 〈頭、初め〉の意。曲頭。da capo [略 D.C.]最初から。scherzo da capo e poi la coda スケルツォを初めからやり、それからコーダへ。
capotasto カポタスト ギターの糸受けのことだが、糸受けの位置を移動させる器具。セーハ。
cappella カッペラ 礼拝堂、チャペル。a cappella 教会風に、無伴奏の(で)。
capriccio カプリッチォ メンデルスゾーンやブラームスなど19世紀の作曲家により愉快で気まぐれなピアノ小品曲に付けられた名称。奇想曲、狂想曲、スケルツォとほとんど同義。=caprice(仏);
capriccioso カプリッチォーソ @気まぐれに、任意に。A幻想的に。= a capriccio;
caprice キャプリス 気まぐれ、移り気。=capriccio(伊);
caracteristique カラクテリスティーク 特徴のある、特色をなす。
carcassi カルカッシ 1792年(フレンツェ)ギター奏者。カルカッシ・ギター教則本として知られる。
caressant カレッサン 愛撫する、大切に抱く、心に秘める。
carezzando カレッツァンド 慈しみを込めて、愛撫するように、優しさを込めて。= accarezzando;
carezzevole カレッツェーヴォレ = carezzando;
caricato カリカート 誇張した、オーバーな。
casa カーサ ジャズの一ジャンル。〈アメリカ南西部で家〉の意。
cassa カッサ 〈箱〉の意。=case; gran cassa 大太鼓。
cassation カッセーシオン カッサシオン。18世紀の野外用器楽音楽の形式の一つ。シンフォニーと組曲との双方の要素をもち、セレナードやディヴェルティメントなどとともに社交音楽と呼ばれるケースが多い。=cassazione(伊);
castanuelas 西 カスタニュエラス カスタネット。
castanets カスタネット カスタネット。[略 cas.]
castrato カストラート 去勢された男性歌手のこと。16C頃から女性歌手が歌うことが許されなかった教会で女声パートの代用として、また17-8Cオペラにおいても登用した。
caterellando カンテレランド 小声で歌う、口ずさむ、鼻歌で歌う。
catuba カトゥーバ 大太鼓。= gran cassa;
caucho 西 カウチョ ゴム。
cavatina カヴァティーナ オペラにおけるリート風叙情的独唱曲。それよりも小規模のものをカヴァレッタ cavalettaという。
ce,ces = this、these;
cecital リサイタル/仏レシタール リサイタル、独奏会、独唱会。
cedan セダン 次第にゆるくして。
cede セデ 〈譲る〉の意。次第にテンポをゆるくして。
ceder セデ 次第にゆるくして。
cedez セデ #NAME?
ceja 西 セハ 〈眉〉の意。ギターなどのカポタスト、弦楽器の駒。バレーともいう。
celere チェーレレ 速い、急速に。
celerita チェレリタ 速いこと、急速。con celerita急速に。
celesta チェレスタ チェレスタ。1886年August Mustelによって発明。
celesta セレスタ チェレスタ。=celeste(英);
celeste セレスト 高雅に。
cello チェロ Violincello の略。《複》celli; violoncelle(仏);[略 Vcll.]
cembalo チェンバロ チェンバロ。ハープシコード。harpsichord(英)、clavecin(仏クラヴサン)、cembalo/ kielflugel(独キールフリューゲル)、clavi-cembalo(伊);
cencar la nota チェンカール・ラ・ノータ 2音間に極端なポルタメントをつけること。
cencerros 西 センセロス カウベル。=esquila;
cento チェント 〈100〉の意。いろいろな歌劇の部分を抜粋し寄せ集めて作った作品。= centone;
centone チェントーネ 寄せ集め曲集。中世の礼拝曲集。
centonizare チェントニザーレ 総合する、寄せ集める。
centro セントロ 中央。al centro 中央で。
cependant サパンダン しかし。
cepillos 西 セピリョス ブラシ。cepillos metal; =wire brushes;
cerchio チェルキオ 枠。al cerchio 枠の上を。
certo チェルト @確実な、自信をもっている。Aいくらかの、ある程度の。
cesser セセ 止む、終わる、中止する。
chacarera 西 チャカレーラ アルゼンチンの民族ダンス。
chaconne シャコンヌ スペインに起こったダンス、3/4 拍子の変奏曲の一種でゆるやかな曲である。バロック音楽の重要な器楽形式、パッサカリアときわめて似ている。バッハのヴァイオリンの無伴奏曲、吹奏楽曲では、G.ホルストの「吹奏楽のための組曲第1番」第1曲めが有名、テーマが形を変えて反復される。= chalameau(英チャラモォ);
chacun(e) シャッキュン(ヌ) = each; 各自。
chagrin シャグラン 悲しみ、悲哀、苦悩。


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